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偽文士日碌

九月十日(水):55-56

 今までに何回か登場の、読者コメント九月六日の藤岡さんは、ミス
テリ作家の藤岡真さんだった。あっ。なんということだ。十五年前、
おれと井上ひさしが小説新潮新人賞を与えた人ではないか。あのう、
作家の皆さんは、ここへ来られた時は名乗ってくださいね。こっちは
そろそろ耄碌が始まっており、名前だけでは誰が誰だかわからなくな
っております。
 星新一のお嬢さんの星マリナさんからメールが来た。星新一公式サ
イトのために書いた思い出話の礼状である。マリナさん、盗作問題で
頭を痛めているらしい。小学館から出た間瀬元朗の「イキガミ」とい
う漫画が星さんの「生活維持省」に酷似していて、しかもそれが今度
は映画になるらしいのである。なんとかしてあげたいが、問題の「イ
キガミ」という漫画を見ていないので、何とも言えないのは残念なこ
とだ。マリナさん、父君の著作権を守るため、老齢のお母さんにかわ
って努力している。感心なことである。
 さて今日は「ビーバップ・ハイヒール」の収録日である。あの「i
PS細胞」を書いた八代喜美が本日の一回目収録のゲストである。平
凡社の担当者を従えてきていて、その後の本の売れ行きなどを聞かさ
れる。番組内ではおれが「一週間ごとの重版」「小説本以上の売れ行
き」であることなどを話す。
 話が難しくなり過ぎるのではないかと心配していたのだが、八代君
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