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偽文士日碌

二月四日(水):141-142

あってもらっているので慣れたものである。
 モニターを見ると四百の客席は満杯。六時半になり、まず海堂氏が
十五分ほどの基調講演。今日のテーマは「エンターテインメント小説
の水平線」であり、彼は昨今の出版不況について、エンターテインメ
ントが文芸の中心であるという主張についてなど、話す。
 ふたり並んでのトークでは、主に海堂氏の質問に答えるかたちで、
エンターテインメントと純文学について、人気ランキングや文学賞に
ついてなど、いろいろと話す。次いでそれぞれが推薦する作品を交代
で紹介してゆく。途中、デュマ・フィスの作品が「嘆きの天使」であ
ったか「椿姫」であったかわからなくなった時には、わが親衛隊のJ
・Paul氏が客席から「椿姫」と大声で助けてくれた。海堂氏はお
れのダンヴァニを、おれは海堂尊の「チーム・バチスタの栄光」をそ
れぞれ推薦する。このコーナーで推薦した作品十作、話題に出た出演
者ふたりの作品四作、協賛各社の本四作は全国の協力書店がブックフ
ェアをして売ってくれるらしい。
 終了は予定より十五分ほど早い八時十五分だった。
 このトークショーの内容は読売新聞三月五日(木)の朝刊に掲載さ
れ、同八日(日)CSの日テレG+で放送される。
 疲れた。ハイヤーでの帰途、「SMOKE」へ寄って一杯やりたか
ったのだが、禁酒中であることを思い出し、あきらめる。帰宅は九時
過ぎ。
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