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偽文士日碌

八月三十日(日):219-220

 テレビ東京「ジャパン・オールスターズ・百人の日本人」の収録日
だが、今日は天王洲第一スタジオまで行かねばならない。衆院選挙と
あって虎の門の本社はごった返し、われわれは追いやられたわけであ
る。さらに今日はスペシャルで「日本通オールスターズ」を二時間や
る。一時半に迎えのハイヤーが来たが、今日は表参道でよさこいパレ
ードがあり、裏道へ入るのにだいぶ苦労したようだ。
 収録前、以前「ビーバップ」に出てくれたイケメンの半田健人君が
楽屋へ挨拶に来る。この頭のいい子はおれの愛読者であり、本番でも
おれを持ちあげてくれたり、おれの論旨を発展させてくれたりした。
こんな子が毎回出てくれたらほんとに有難いのだが。
「日本人ならこれを読め」は宮沢賢治「注文の多い料理店」をやった
が、今回は全員に読んでくるよう言ってあったので、あまり詳しく内
容を説明する手間が省けて楽であった。次回は初めてのマンガで、つ
げ義春「ねじ式」をやる。これも全員に読んでくるよう言う。その次
は志賀直哉「清兵衛と瓢箪」でもやるか。「小僧の神様」は上から目
線だし、嫌味なので嫌いなのだ。
 帰宅して、たちまちテレビの開票速報に釘づけとなる。民主党の圧
勝は予想通りだが、ズブの新人を百人も二百人も国会議員にしてどう
するのか。小泉チルドレンの時もそうだったが今回はもっとひどい。
小選挙区制の弊害ここにあり。なんとかするべきである。
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