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偽文士日碌

十月十三日(火):235-236

 隣にやっと店が入った。オーガニックの店である。隣が無人だと、
どうも物騒である。繁昌し、長続きしてほしいもんだ。カタログハウ
スから祝いの花が届いていた。
 五時に文藝春秋から来客三人。本誌の今泉君と、あの田中光子と、
イケメンの若いカメラマン山元君。来年二月号に掲載されるグラビア
八ページ、五カットの撮影の打合せである。発売は一月。さっそく今
夜の、朗読会打合せの写真も撮影することになる。田中さんには朗読
会で即売する書籍類に関して、いろいろとお願いする。
 六時前に明治通りの八角館四階、タイ料理のチャイヤプームに移動
する。わが家の前まで来ていた中村満と上山克彦に合流。店の前で高
平哲郎、山下洋輔のジャーマネ村松君と合流、店に入ると奥にはすで
に予約席がとってあった。成城ホールの野際館長も、わがジャーマネ
柳井も来ている。そこへ朝日新聞の大上朝美と郭カメラマンが到着。
最後に山下洋輔がやってきて、しばらくは立ったままの名刺交換や挨
拶でごった返す。おれは大上さんに青猫座入団当時のポートレートと
「二十日鼠と人間」の舞台写真、及び「機械」「北京の幽霊」そして
高良武久「性格学」の原稿を渡す。
 料理と酒が出て、ちらしの案が提示されて、打合せが始まったもの
の、全員なかなか調子が出ず、カメラマンたちも困っている様子だっ
たが、やがていつものペースとなって、まずは即売するグッズのアイ
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