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偽文士日碌

二月二日(火):271-272

 朝日の連載はセリーヌ「夜の果ての旅」をざっと再読し終え、次回
ブーアスティン「幻影の時代」の再読にかかる。一昨日の収録では東
海林さだお「トントコトントン物語」をやったテレビ東京の読書コー
ナー、あまりの多忙に少し休ませてくれるよう頼む。さらにその次は
自分の書いた「アホの壁」の宣伝をやることとし、これも少しは息抜
きになる。
「週刊文春」清水君が来宅。二月二十五日号「クローズアップ」の取
材である。朗読会のことなど、少し話す。清水君はあいかわらずお洒
落であり、先日の新人研修会では皆の前に立たされて「わが社にはこ
ういう者もいる」と紹介されたらしい。
 その朗読会で販売するための書籍に、署名落款をする。外国で出版
されたものが多く、他では入手できないものがあるので前回もよく売
れたが、今回は国籍がより多岐にわたることになる。
「裏辞典」の最初の項目の直しを少しだけやる。これも急がなければ
ならない。なんでこんなに忙しくなったのかさっぱりわからぬ。ホリ
プロには新たな仕事を全部断ってもらっているのだが。
 それに加えて鼻水が出て困る。耳鼻科に行ったところ、鼻孔の奥に
瘡蓋ができているとやらで、塗り薬を貰ったのだが、これを塗るとま
すます鼻水が出る。早く治さないともうすぐ朗読会だ。一度自主的に
稽古してみたいのだが、なかなかできない。
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