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偽文士日碌

三月三十日(火):289-290

 文藝春秋の丹羽君が「裏辞典」の組見本を作って持ってきた。字は
大きい方にしてもらい、版型は四六版にしてもらう。一見辞典風にす
るため、函入りにしてソフト・カバーという体裁になる。七月発売だ
から四月五月が集中しての作業となる。ますます多忙になってきて、
もーどーしていいかわからぬ。「あ」の項目は以前渡しているので、
とりあえず整理のできている「い」を読み返してデータ送稿する。か
行二十項目を「お助け」に出す。これが最後のお助けになる。
 三時半からNALUへヘア・カットに行く。ほぼ満席に近く、どう
やら景気はいいようだ。今日はお気に入りの五味さんが休みなので、
いつもデトックスをしてくれている女性が洗髪してくれる。デトック
スは時間がかかるが、とても気持がいい。乾燥でだいぶ頭皮が汚れて
いたようだが、さっぱりした。
 帰宅してから「う」を読み返してデータ送稿。夕食後ひと眠りして
から「え」を読み返してデータ送稿。丹羽君は入稿したことをいちい
ち報告してくる。
 明日から神戸に帰り、そのあと骨休めの小旅行をしたりするので、
明日の朝「お」を送ってからしばらくは「お助け」の回答待ちとなっ
て、送稿できなくなる。本も何冊か読まねばならず、この歳でこれだ
け働いている作家もちょっと珍しい筈だ。銀座通いで忙しい作家はい
るだろうが。
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