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偽文士日碌

六月十日(木):313-314

 夕刻、文藝春秋の今泉氏と山元カメラマンが、本誌「日本の顔」に
掲載された写真をアルバムにして持ってきてくれる。第一頁に載った
写真がよく撮れているので、しばしば他への使用を許可してもらって
いるあの写真だ。いずれこの日碌の最初の頁を飾ることにもなるだろ
う。そのあと光子も同行して外苑前の交差点、郵便局の裏にある中華
料理「礼華・青鸞居」に移動。晩餐を供され、紹興酒を飲みながらの
歓談となる。料理は今天好小菜がアロエベラとフカヒレの赤酢漬、前
菜盛合せがフルーツトマトとクリームチーズの酢味噌漬け、冬瓜の蜂
蜜漬け、イベリコ豚の叉焼、牛ロースの野菜巻き、マンボウの腸、次
いでメロン入り湖南風蒸しスープ、鮎の春巻バジル酢添え、フカヒレ
の土鍋入り姿煮込み、メインが牛肉の舌・腱・胃の四川風煮込み、最
後が海鮮冷麺、デザートがメロンのジュレと冬瓜のタルトと西瓜。い
つも夫婦二人であれば一時間半ほどですむ夕食が、話が弾んでいてゆ
っくり食べたからだろうか、九時半になってしまった。
 帰宅すると伸輔が来ていた。個展の飾りつけの帰りである。恒司は
元気で小学校へ通っているという。プールへも週二回行き、背も伸び
たらしい。給食が旨いので評判の小学校だから、残さず食べているよ
うだ。伸輔、明日は照明の吊込みに行き、いったん帰宅して明後日の
個展初日にまた出てくると言う。夕刻からのオープニング・パーティ
にはわれわれも夫婦で出かけるつもりである。
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