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偽文士日碌

十二月二十二日(水):425-426

 ホリプロのジャーマネ柳井を通じて「週刊現代」から、好きな店の
メニュー・ベスト3として三か所紹介してくれ、それを一軒ずつ三週
間にわたって紹介したいと言ってきた。客が増えて席が取れなくなる
と厭だからこの日記にもあまり書いていないおれの贔屓の店だ。誰が
紹介するものかと断ってしまう。
 なんだか取材依頼が増えた。今度は「週刊朝日」から、帯津三敬病
院の帯津良一名誉院長と養生について語り合ってもらいたいと言って
きた。これは勉強になるし出てもいいだろうと思い、喫煙可能な場所
であることを条件にOKする。
 新潮社・石戸谷君が「ダンヴァニ」の文庫を持ってきてくれる。菊
池寛賞受章祝いにと夫婦箸をくれた。この作品に賞をくれた絲山秋子
と清水良典が共に喜んでくれていたと聞かされる。清水良典の書いて
くれた解説はすばらしい。石戸谷君とは現在進行中の映画化、ドラマ
化などについていろいろと対策を練る。
 テレビではやはり多くの番組で老人問題、介護問題が論じられてい
る。介護されるのは厭だなあと思う。以前、自分がどんな死に方をす
るか予想せよというアンケートがあり、本になった。その時は気に食
わぬ若者と喧嘩して殺されるなどと格好いいことを書いたが、入院し
て苦しむだけ苦しんで死ぬというのも、せっかく生きてきたのだから
死ぬ時の苦痛も充分味わえるわけであり、それもいいかなと思う。
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