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偽文士日碌

二月十七日(木):439-440

 GDPで世界三位に落ち、中国に抜かれたのは、増税値上げで煙草
の売上が落ちたからだそうである。またしても長妻だ。こども手当で
味噌をつけ、最近はテレビに出ても顔を伏せておる。煙草の値上げさ
えなければ、僅かの差なのだから中国に抜かれずにすんだだろうに。
ま、いずれはもっと差が拡がることだろうが。
 テレビ東京から四人ばかり来て、海外で出版されたわが著書の写真
を撮る。ジャーマネ柳井に手伝わせて地下の書庫から五十冊ほどを運
びあげ、広間に拡げて撮影。丹念に一時間半ほどかかって撮影してい
た。これは「この日本人がスゴイらしい」の最終回、三月十一日に放
送される。
 久しぶりに光子とリストランテ・フィオーレへ行く。今年はじめて
だ。アペリティーヴォはスプマンテ、そのあと光子はワイン、おれは
ウイスキー。アンティパストは最初が金目鯛のサラダ、次が白アスパ
ラとオズワルド、次いでイカとアンチョビのペーストをかけてバーニ
ャ・カウダ風に食べる冬の根菜。これが旨かった。こんなソースなら
いくらでも野菜を食べられる。次いで冬の花のオーブン焼き。可愛い
花を憐れみながら食べる。前菜の最後がホウボウのコトレッタ。魚の
カツレツは初めてである。パスタは百合根のスパゲッティ。セコンド
・ピアットが珍しやホロホロ鳥にトリュフのソースをかけ、その上に
トリュフをいっぱい散らした料理。堪能したが、飲み過ぎた。
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