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偽文士日碌

二月十八日(金):441-442

 角川書店より、辻善之助が編纂した「多聞院日記」第一巻が届く。
これは枕詞逆引き辞典を作りながら古語辞典などを読むうち、いつの
間にか古文が読めるようになっていたことに気づき、それならば「多
聞院日記」を現代文に訳してやろうではないかと思いついたのだ。実
はこの「多聞院日記」、本来ならば昔「筒井順慶」を書いた時に読ん
でおくべきだったのだが、難しそうだと思って手が出なかったのであ
る。無論、怠惰のせいもある。結果、実にいい加減な順慶を書いてし
まい、その罪悪感も引きずっていたのだが、それを払拭しようと考え
たのだ。読んでみると何とかこなせそうだ。
 角川書店が復刻したこの「多聞院日記」、全冊では五巻あり、古書
として十万円で売られている。しかし買い込んでから現代語訳をあき
らめたのでは無駄になってしまうから、新名君に頼み込んで第一巻の
み角川の資料室から借り出してもらった。少し訳してみて、やれそう
であれば改めて全巻買うことにしようと考えている。
 またしても腹立たしいことに、発生した印税に対して請求書を送れ
と言ってきた。「富豪刑事」をテレビドラマにしてビデオ販売をして
いるテレビ朝日である。ここもまた宛名が長い。郵便番号を書いた上
で、東京都港区六本木六の九の一、株式会社テレビ朝日、編成制作局
制作二部、コンテンツビジネス局、コンテンツビジネスセンター、何
の某。腹が立つからこれもやはりそのままにしている。
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