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偽文士日碌

四月十一日(月):455-456

「枕詞逆引き辞典」はこの「笑犬楼大通り」で無料公開することに決
定。現在朝日ネットで鋭意準備中である。利用してくれる人が多いこ
とを願う。
「吉川英治文学賞」の授賞式に行こうとしたら、突然の大雨。しばら
く待ったがやみそうにない。光子が裏口から出て、通りがかったタク
シーの空車を止めてくれた。濡れなくてすみ、やれやれだ。帝国ホテ
ルには少し遅れてしまったが、開会したばかりの様子だった。
 渡辺淳一が森村誠一への授賞理由を述べている時、突然の大地震。
淳一さんはさすがに平然としていたが、ちょっとした騒ぎになる。し]
ばし中断し、淳一さんが「地震はともかく」と話しはじめて会場に笑
いが起きる。おれは阪神淡路大震災の経験者だから平気だった。あと
のパーティで淳一さんに「怖かった」と訊ねると「いやいや」と笑っ
ていた。帰りぎわ、なぜだか握手を求めてきた。
 受賞者挨拶は森村誠一に始まり全員が独演会みたいに大演説をぶち
あげはじめて一時間半を越す長丁場になってしまった。最後に文化賞
を受賞した浪曲師が短く浪曲をやったので格好がついた。
 講談社のパーティに出たのは初めてのことだ。森村誠一にお祝いを
言うための出席であり、森村氏とは最後に彼のカメラでツーショット
の写真を撮る。あと、朝日新聞の大上朝美を伴い久しぶりに「SMO
KE」へ行き、取り置きのターキーを飲んで九時半に別れ、帰宅。 
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