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偽文士日碌

五月二十一日(月):561-562

 金環食だというので光子に起され、実況をテレビで見る。わざわざ
外へ出て見るまでもあるまい。これで充分だ。飛行機や舟に乗った人
たちはご苦労様。
「創作の極意と掟」はその後「語尾」「省略」「遅延」「実験」と書
き継いでいる。「役割演技」は二十三枚で脱稿。 
 六時、「群像」の佐藤編集長と須田さん、嶋田君がやってくる。坂
をのぼって「リストランテ・フィオーレ」へ。光子を加え五人で奥の
小部屋に落ちつく。まずはスプマンテで乾杯。料理はいつも通りコー
スではあるのだが、二種類から選ぶ料理が多く、それぞれが好みの選
択をし、酒類もそれぞれ白ワイン、赤ワイン、バーボンと料理に応じ
て飲みわける。ソラマメのスパゲッティが旨かった。
 店を出てわが家へ移動。もう一度乾杯。おれへの土産は十年物の芋
焼酎、光子への土産はラウラのショッピング・バッグである。さっそ
く皆で芋焼酎を賞味し、あとはビールや赤ワイン、からすみなどでも
てなす。「トスカーナの贋作」「パフューム」アニメ「ベルヴィル・
ランデヴー」など映画の話で盛りあがる。他に「創作の極意と掟」の
取材に協力を求めたり、頼まれていた本谷有希子「13の”アウトサイ
ド”短篇集」の書評の相談など。おれは十一時半にダウンして寝てしま
ったのだが、そのあと光子が皆を地下の書庫へ案内したらしい。須田
美音が「ここだったら住めそう」と言っていたそうだ。
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