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偽文士日碌

六月一日(金):563-564

 本谷有希子の短篇連作は「群像」掲載時に読んでいたのだが、今度
は改めて一篇ずつ読み、感想を書いていくという手法をとり、今日脱
稿した。六枚になる。もうしばらく手許に置いておくことになるが、
七月六日発売の「群像」八月号に掲載される。
「創作の極意と掟」はその後「意識」「異化」「薬物」と書き継いで
いる。すでに百八十枚になっている。これも「群像」一月号からの連
載、十二月発売、十一月校了が決まっている。
 東京のわが家に来ている伸輔から電話があり、プリントアウトして
あった「聖痕」を読んで発見した間違いを教えてくれる。このまま発
表したらいい笑いものになると思える間違いだ。感謝。感謝。
 午後、角川書店の新名新が来宅。わざわざ神戸まで、「時かけ」電
子書籍版の契約書を持ってきて説明してくれた。電子出版はもはや時
代の趨勢であり、アメリカなどでは通常の出版の契約時に、電子書籍
出版の契約も求められるらしい。電子書籍は再版価格商品ではないの
で、値段はいくらでも変更できるため、小生の収入は角川に入った金
額の二十五パーセントということになる。
 神戸に最近新しいいいホテルがいくつかできているという話題の時
に、最近女性に大人気の、先日甥っ子の結婚式があったホテル・ラ・
スイートの名をあげたら、なんとそのホテルに泊るのだと言って驚い
ていた。おそらく夫人が選ばれたのであろう。
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