トップへ戻る

偽文士日碌

一月九日(水):625-626

 いちばん忙しい時に河出書房新社から東浩紀「クォンタム・ファミ
リーズ」などという厄介な作品の解説を頼まれてしまった。もう締切
は過ぎているし、枚数も超過しているのだが、何しろ昨夜までかかっ
てリストやグラフを作っていたのである。大急ぎで執筆にかかる。最
初に読んだ時は流して読んだだけだったのだが、解説となるときちん
と論じなければならない。何しろ現代思想としての多元宇宙SFなの
である。やっと仕上げて光子に投函を頼んでおき、「ビーバップ・ハ
イヒール」の収録に出かける。
 ひとつ目が「異常気象」、ふたつ目が「日本酒」だった。収録が終
れば新年宴会なのだが、ふたつ目の本番中に酒が出たものだから、早
くも宴会の雰囲気になってしまう。収録後、宴会場であるタムケンの
店へ移動。最初に宴会をした一号店の方である。リンゴと向かい合い
モモコと浜口順子に挟まれた席で、今日の本番でイケメンの蔵元が持
ってきてくれた「秋鹿」を飲み、最高級の焼肉を焼く。おれの席にい
ちばんいい肉がくることをみな、知っているのである。今評判の芋焼
酎も出て、すっかり酔う。帰りがけにはまた何か喋らされたのだが、
何を言ったか憶えていない。皆が笑っていたから面白いことを言った
に違いないのだが。
 十時過ぎに退出。帰宅十一時過ぎ。就寝十二時。
ページ番号: 625 626

「次のページへ」や、「前のページへ」をクリックすると、ページがめくれます。