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偽文士日碌

八月二日(金):685-686

 イチロー、四打数四安打で一挙に日米通算四千本安打に近づいてき
た。大したもんだ。
 隣のハーブの店が仕舞うことになって、一昨日は引越し、昨日は内
部装飾の解体というのでやかましいことだ。あとにはどんな店が来る
のかと光子が訊ねたところ、飴屋だと答えたらしい。原宿のこんな場
所で飴など売れるのだろうか。
 筑摩書房から「異形の白昼」が再刊されることになった。新しい装
幀を見たがなかなかよろしい。発売は九月十日だそうだ。フランス語
版「へル」の表紙の画像も送ってきた。さすがフランス、モダニズム
の雰囲気でとても洒落ている。新潮社・楠瀬啓之からは「高清子とそ
の時代」が「新潮45」の十月号に載ることになったから、データを
送れと言ってきた。あわただしいことだ。ここのところ「巨船ベラス
・レトラス」のゲラを直し、「一族散らし語り」のゲラを直し、暇を
見ては谷崎賞の候補作を読み続ける毎日である。
 二時に「文學界」丹羽君来宅。九月号に載る「一族散らし語り」の
ゲラを渡し、武藤君への「巨船ベラス・レトラス」のゲラを託す。丹
羽君の奥さんは子供三人をつれてチェンマイへ行ったそうだ。夏休み
の間、暑いのに子供三人がずっと家にいては大変であろう。恒至は夏
休みの間も塾通いだそうである。勉強が好きだとかで喜んでいるらし
い。変った子だ。さて明日は帰神。あわただしいことである。
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