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偽文士日碌

七月五日(土):775-776

 光子が突然ブックフェアに行きたいと言い出したので、伸輔に来て
もらい、アテンドしてもらうことになる。伸輔は十二時前に来た。お
れは十二時四十五分、ホリプロ柳井の迎えのハイヤーでひと足先に会
場へ。お台場の東京ビッグサイトに来て、もはや行列ができている横
を通り、控室に案内される。角川の郡司珠子が来て、「偽文士日碌」
四十冊、早くも売切れと聞かされる。聴講希望者が二千五百人を超え
たので、急遽第二会場を設置し、そこではモニターで見るらしい。
 二時五分前、会場へ移動、最前列の椅子で主催者の挨拶を聞き、登
壇する。「読書の極意と掟」を二十五分やり、「奔馬菌」の朗読に移
る。あとで聞くと光子たちは第二会場へ行ったのだが、そこでの笑い
は本会場の笑いとずいぶん違っていたようだ。ギャグの部分など、本
会場ではおれが全部言い終わるまで笑わなかったが、第二会場ではす
ぐに笑ったそうだ。本人を眼の前にしていない分、遠慮なしに笑った
のだろう。どうやら笑いは第二会場の方が大きかったようだ。朗読は
三時十分、時間通りに終了。控室に戻ると講談社の連中が来る。講演
で宣伝しておいたので、残っていた二十六冊もすでに売れ切れている
筈。家で稽古した時はさほどでもなかったのに、咽喉が痛くなってい
たので佐藤とし子にのど飴を貰う。またハイヤーで帰宅。出展ブース
を見てまわっていた光子と伸輔は五時に帰宅。昨夜は酒を控えたので
焼酎、ビールなどを飲み、伸輔といろいろ話して一時就寝。
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