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偽文士日碌

七月十八日(金):779-780

「世界はゴ冗談」の第二話を書く。これは短いので一日で書いてしま
い、第三話にとりかかる。
 山下洋輔の仲介で講談社の大場葉子から送ってもらった「哀しすぎ
るぞ、ロッパ 古川緑波日記と消えた昭和」を読む。まだロッパ全盛
期の部分なので読んでいて気持がいい。このあと戦中日記、戦後日記
の悲しい部分になるのだが、本当はその部分を読みたかったのだ。
 「創作の極意と掟」がアマゾンの文学・評論の部で一位になってい
て驚いたが、これは売り出されたばかりのキンドル版だった。単行本
まで上位にあがってきている。
 午後四時、世田谷文学館のSF展内覧会に出かける。思ったよりも
遠く、ラッシュに重なったこともあって玄関先で待っていてくれた生
田さんには迷惑をかけてしまった。次の朗読会にはもっと早く出なけ
ればなるまい。応接室で館長の菅野昭正に逢い、少し話したあと二階
の展示室へ。見てまわり、文章の間違いなど二、三中垣さんに指摘す
る。監修者の豊田有恒はじめいろいろな人に逢う。そのあと一階のホ
ールで懇親会があり、菅野館長、世田谷区長が挨拶したあと、おれも
喋らされる。「最初、文学館がどんな展示をするのかと少し莫迦にし
ていたのだが、今日見て驚いた。小生は乃村工藝社にいたからわかる
のだがデザイン的にも細部の造作も完璧で、これなら誰に見せても恥
ずかしくない」といったことを話す。七時、館を出て帰宅。
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