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偽文士日碌

九月二十五日(木):797-798

 昨日が誕生日で、今日から八十歳である。ひやー傘寿だ。
 青山ブックセンターで即売する「繁栄の昭和」百三十冊と、最近の
外国語版十冊ほどに署名落款したものをダンボール箱六つに詰める。
ヨシモトブックスからは高平哲郎「スラップスティック・ジャム――
変人よ我に返れ」のゲラがどかっと送られてきた。なんと五百十ペー
ジだ。しかたがない。風太郎賞侯補作の熟読をいったん中止して、こ
れを読みはじめる。小説を書いている暇がない。高平氏はまた、今評
判の東京エックスのしゃぶしゃぶ肉、及びステーキ肉を大量に送って
きてくれた。札幌の小笠原君からはニッカ・ウイスキーの原酒とソー
セージ、ハム、ベーコンの詰合せが到着、その他多くの親戚、知人か
ら祝いの金品が届き、恐縮する。伸輔は一万数千円もしたというでか
い飯用の茶碗をくれた。ちょうどいつもの茶碗が壊れたばかりだった
のである。これは有難い。今朝はさっそくこれで朝食。
 六時前、田中光子がタクシーで迎えに来てくれ、妻と共に市ヶ谷の
北京飯店へ。伸輔の個展の時皆を招いた大きな店だ。ここで傘寿を祝
ってくれるのである。文藝春秋が吉安章(文藝局長)、武藤旬(「文
學界」編集長)、丹羽健介(「文學界」編集部)、田中光子(第一文
藝部副部長)、新潮社が矢野優(「新潮」編集長)、中瀬ゆかり(出
版部部長)、楠瀬啓之(出版部)、講談社が唐木厚(文藝局長)、佐
藤とし子(「群像」出版部長)、嶋田哲也(「群像」出版部)、須田
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