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偽文士日碌

十月二十五日(土):811-812

 赤珊瑚全滅か。中国にこんなひどい乱獲をされたのではなあ。何も
できないという漁民の口惜しさが伝わってくる。
 女性二閣僚が辞職したあともまだ何やかやと騒がしいことだ。あは
はははは。やはり男社会の壁は厚かったか。蓮舫は別として、糾弾す
る男性議員に女を排除しようとする隠れた意識はあったか。
 三時、文春の田中光子が「cakes」の連中を連れて来宅。社長
の加藤貞顕はあの「もしドラ」をベストセラーにしたという人。担当
が中島洋一。フリーライターのタカザワケンジは以前「野性時代」で
おれにメール・インタヴューをしてくれた人で初対面。カメラマンと
女性アシスタントは撮影を終えるなりそそくさと帰る。「あまり多人
数の来客では対応できない」とおれが言ったからであろうか。このc
akesというのはクリエイターと読者をつなぐサイトだそうで電子
書籍やメルマガに代わる新しい電子メディア媒体なのだという。「繁
栄の昭和」と「創作の極意と掟」についていろいろと質問され、何や
かやと答える。「奥さんはやはり高清子に似ている」「ベティさんに
も」と帰りながらcakesの連中が話していた。
 講談社の須田美音が、例の韓国支局長の件で産経新聞の取材を受け
るかどうかを電話で訊ねてくるが、おれの断筆と国際問題では問題が
違うからと言ってお断りする。美音ちゃんには言わなかったが、実は
おれの本、いっぱい韓国で翻訳されている。つらいところである。
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