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偽文士日碌

十月三十日(木):817-818

 昨日はビーバップの収録を終えて帰宅してから、ひとりで夕食をし
焼酎を飲んでいると、十一時前、光子と伸輔が通夜から戻ってきた。
伸輔がこの家に帰ってくるのは三年ぶりか。改装した伸輔の部屋を見
せたりしたあと三人で話しこみ、おれはまた焼酎を飲み、就寝は午前
一時過ぎになる。早く起きねばならない時はよく眠れない。
 朝、七時に起き、朝食。ふらふらだ。九時過ぎ、吉晃君と訓子さん
がBMWで迎えに来てくれる。おれが助手席、光子と伸輔が訓子さん
を挟んで後部座席に乗り、出発する。阪神高速から名神高速に入り、
京都南インターを降りて京都駅の近く、伏見稲荷の並びにある公益社
南ブライトホールに十時半到着。すでに参列者が集っていて親族も揃
っている。喜美子さんが元気そうなので安心したが、彼女が疲れから
ちょっとふらついた場面などで裕、篤の兄弟がサポートする。お棺の
中の新さんと対面したが、栄養の注射だけで何も食べない時期が長か
ったためか痩せ、容貌が変っていた。「新さん」と呼びかけて顔に触
れると、すでに硬く冷たくなっている。十一時、臨済宗の僧侶が来て
葬儀開始。正午過ぎに出棺。お棺を担ぐ。タクシーに分乗、二十分で
東山にある東山浄苑に着く。お骨あげまでに約一時間半待たされたが
皆と話せたのはよかった。またブライトホールに戻って全員が読経す
る初七日の法事を行ったあと、親族九人で食事。帰りはまた吉晃君の
BMWで。伸輔を京都駅でおろし、われわれは神戸に戻る。
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