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偽文士日碌

十一月二十三日(日):827-828

 五時四十分、池田真依子の迎えでハイヤーに同乗、新宿文化センタ
ーへ。会場の小ホール前には早くも列ができていた。楽屋でトークの
相手の日下三蔵と打合せ。この人はおれ以上におれのことに詳しいか
ら、やりにくいだろうなあと心配になるが、実際にはそんなこともな
く、助けられた。ホールにも楽屋にも山下洋輔のピアノやおれのクラ
リネットが流れている。主催のLIVE WIRE井田英登が挨拶に
来る。この人は「SF教室」以来のおれのファンなのだった。
 オープニングの映像が流れて七時十分に舞台へ。三千五百円という
高価な入場料にもかかわらず満杯だ。八時過ぎにいったん休憩。楽屋
で煙草を喫う。「細菌人間」の署名落款本を売るのは初めてと話した
ためか、六十冊が完売したという報告があった。「座敷ぼっこ」も残
り四冊だとか。後半のトークも九時過ぎに無事終る。楽屋にやってき
たのは田中光子、須田美音、オープニング用のおれの写真を手配して
くれた大上朝美、他。鹿児島から来たMINさんがいつもの「魔王」
の差し入れ。今日の入場料と、販売していた三冊を買ったとすればな
んと一万円ほどになる。おれのファンにはいつも金を使わせているの
でつくづく申し訳ないと思う。図書館流通センターの塩原高史が挨拶
に来た。この続きのトークをあちこちの図書館でやってほしいという
ことだ。尚、本日のトークは「SFマガジン」に掲載されることにな
ったようだ。ハイヤーで十時に帰宅。明日は帰神である。
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