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偽文士日碌


「時をかける少女」が連続テレビドラマになる。ただしオリンピック
中継のため回数が減らされてしまった。思えばビーバップで、「あれ
は金を稼ぐ少女だ」とギャグを飛ばしたのもすでにだいぶ前のことで、
それからも映画や芝居になっている。
 蜷川幸雄死去。おれよりひとつ歳下だった。最初は「かもめ」のト
リゴーリンをやらされ、次は藤原竜也の「弱法師」につきあわされて
ロンドンまで行ったのだった。あの頃はずいぶん元気で、ペースメー
カーを見ながら「これだとあと二、三回怒れる」と言っていた。その
後「エレンディラ」でマルケス本人の役をやってくれと頼まれたが、
アメリカまで行くのがいやでお断りし、それきりとなった。
 復刊された「アルファルファ作戦」だの、文庫になった「ビアンカ
・オーバースタディ」だの「偽文士日碌」の文庫のゲラなどが次つぎ
と届く。そして今日は夜六時半、出版芸術社の池田真依子が車で迎え
に来る。今や恒例となったコレクション・イベントで、会場も同じ新
宿文化センター。控室で日下三蔵と打合せをしていると次つぎにいろ
んな人がやってくるのも以前と同じ。以前と同じような進行だったが
今回は今までで客の数がいちばん多かったそうだ。笑いも大きかった
らしく、ロビーにまで爆笑が聞こえたとのこと。終演後はいつものメ
ンバーが十数人控室にやってきて歓談。皆に見送られて帰途はひとり
車で帰宅。今夜は「真田丸」を見そびれた。
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