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偽文士日碌

一月二十二日(日):1011-1012

 昨日上京して、郵便物の整理をしているうちに一時になってしまっ
た。トランプ騒ぎがお笑い番組にまで及んでいる。中国の反応がます
ます面白くなってきた。これではおれの出番はないな。最近は作品を
書くよりニュースの方が面白い。わが読者にも、おれの新作を待つよ
り今はニュースの方が面白いぞと言っておこう。
 松浦寿輝「名誉と恍惚」の書評を書き終えて「波」に発送。なんだ
か偏ったミーハー的な文章になっちまったが、まあいいか。
 岩波からは夏目漱石の「坑夫」と「三四郎」の月報を書けと言って
きた。ふたつ収録して文庫で出すようだ。以前「坑夫」を褒めたこと
があるらしくて、編集者はそれを読み、おれへのご指名となったのだ
が、どう褒めたのか忘れていて、「坑夫」にしても書庫を探して見当
らず、しかたなく岩波に、持ち運びしやすいよう文庫本で二作品を送
ってくれるように依頼したら早速到着。「坑夫」を新幹線の中で読み
始めた。移動中は相撲が見られないので残念。
 その相撲だが、ほらな。言った通り御嶽海大躍進。二横綱二大関を
破って十一勝四敗で技能賞。うちのお姐ちゃん御嶽海、琴奨菊が落ち
て来たので関脇の空きがなくなり、来場所はただ小結に復帰するだけ
か。稀勢の里は優勝おめでとう。いやはやめでたいめでたい。アンド
リューのくれた「百年の孤独」がまだ残っていたので祝杯をあげ、し
たたかに酔う。うはははは。
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