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偽文士日碌

四月二十三日(日):1043-1044

て陰嚢が爆発し、突起を享受し、すすんで精液をぶちまけ(以て智能
を啓発し、徳器を成就し、進んで公益を広め)、性夢をひらき、圭子
の夢も夜開き、常に特権と利権を重んじ、無法に従い(世務を開き、
常に国憲を重んじ、国法に従い)、一旦姦通すれば妓夫も強姦し、以
て天井の電球を見て興奮を抑すべし(一旦緩急あれば義勇公に奉じ、
以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし)。かくの如きはひとり家賃の払い
が不良の貧民たるのみならず、またもって汝下賎の衣服を献上しても
足らん(かくの如きは独り朕が忠良の臣民たるのみならず、また以て
汝祖先の遺風を顕彰するに足らん)。
 血の道は実にわが構造広壮の陰唇にして、子孫貧民の共に挿入すべ
きところ、これを間男に通じて亭主にあやまらず、これを外人に施し
てずたずたにされたらもとへ戻らず。えらいことやと医者へ行けば医
者はおらず(この道は実にわが皇祖皇宗の遺訓にして、子孫臣民の共
に遵守すべきところ、これを古今に通じて誤らず、これを中外に施し
て悖らず)。狆汝貧民と共にけんけんしてひっくり返り、頭を打って
薬を服用し、医者へ行けば医者はおらず、病院で手術受ければ途中で
停電し、みなそのまま悪の報いを一にせんことを乞い願う(朕汝臣民
の共に拳々服膺して皆その徳を一にせんことを乞い願う)。
 これが「夕刊フジ」に掲載された時は石川喬司が心配して「右翼か
らは何も言ってきませんでしたか」と訊いてきたが、この時は何もな
かった。今はどうなんだろうな。
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