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偽文士日碌

五月十九日(金):1047-1048

 原宿の家の外壁の塗装がやっと終った。足場をはずす日は雷雨でえ
らいことであったが、綺麗にできた。上山克彦と甥っ子のセキスイフ
ァミエス池之平悟のお陰である。池之平君は工事終了後、また近隣の
挨拶にまわってくれたらしい。どこからも文句は出なかったらしいが
隣の店のみ、臭いがちょっと、などと言っていたらしい。それにして
も朝方、寝ていて工事の音や人声がするなど、なかなか景気がよくて
好ましいものである。
 今書いている作品の挿入曲ができたので、楽譜を山下洋輔に送って
点検してもらっていたのだが、その楽譜にコードがつき、綺麗になっ
てメールで戻ってきた。山下氏には感謝、感謝である。考えてみたら
素人の楽譜をプロの第一人者に送って好き放題を言い、清書させるな
ど、なんということをするのか。
 その作品だが、大きなことを書いたものの、何を書いても過去に書
いたものの二番煎じになるのには参った。どうしたものやら。
 二時に世田谷文学館の瀬川ゆきと中垣理子が来宅。来年の「筒井康
隆展」の打合せである。時期を来年十月六日の土曜日から十二月九日
の日曜日までとほぼ決定。おれは会場の一部を映画館にし、表には電
飾をめぐらせて光らせ、ディキシーランド・ジャズを流して呼び込み
をしようなどという馬鹿なアイディアをいっぱい出したのだが、お二
人はいずれも笑って了解してくれた。面白くなりそうだ。
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