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偽文士日碌

九月二十二日(金):1071-1072

 昨日は午後四時に佐々木敦、太田克史、平林緑萌が星海社から発売
される「筒井康隆入門」を持ち、挨拶に来宅。おれの誕生日にあわせ
て出版するためほぼ緊急出版のようになったらしい。「ほら見ろ。早
く出そうとすれば出せるんじゃないか」と太田君に言ったことからま
たしても「太田が悪い」のフレーズで盛りあがる。佐々木君からは鬼
子母神の焼き餅を戴く。小林信彦の「ナポレオン・ゼロとイリヤ・キ
シモジン」というギャグを思い出した。出版祝いとしてシャンパンで
乾杯。東浩紀や大江健三郎を話題にして飲む。
 今日は午後三時に新潮社の楠瀬啓之、岑裕貴、それにコンテンツ事
業室の加藤大作が来宅。加藤氏からは映像化の件が三件。うち二件が
外国、一件が国内である。おれの方からはそれと別の国内一件を報告
しておいた。フランスから来たアニメ化希望の人はもともと写真家ら
しく、おれへの土産として自分の作品の大きなエッフェル塔の写真パ
ネルをくれたのだが、それを持って来るのに夢中で、自分の荷物をど
こかへ忘れてきたらしい。フランス人のやりそうなことだ。岑君から
は文庫化の話一件と電子書籍化の話。電子書籍化していない文庫がこ
んなに沢山あるとは思わなかった。すべてOKする。楠瀬君からはエ
ッセイ集を新たに出そうという話。日下三蔵が単行本未収録のものを
どさっと持ち込んできたらしい。いつものことながら彼には恐れ入る
しかない。夜は土産に戴いた薩摩の米焼酎「侍士の門」で乾杯。
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