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偽文士日碌

十二月二十三日(土):1087-1088

 貴乃花はほんとに偉い。よく今まで我慢して沈黙を続けたものだ。
マスコミは黙っている人間を「牡蠣のように口を閉ざし」など、沈黙
を悪いこととして非難するが、なあに、喋れば喋ったでまたその内容
をあげつらうのだから、黙っている方がよろしい。黙っている人間を
マスコミが悪く言うのは当り前で、喋ってもらわないとニュースにな
らないからである。だから貴乃花が書いた文書の内容を予測したりは
しない。報道しにくいものはどうでもいいのである。
「白笑疑」を「新潮」矢野優に送っておいたら、絶賛のメールが届い
てほっとする。「昏い崇高性」「超越性の黒黒とした影」などの文言
は実に有難い。これは二月七日発売の三月号に載る。また、この号は
日記特集で、以前書いた一週間日記も同時に掲載される。
「文學界」丹羽健介からも、「ダークナイト・ミッドナイト」をやは
り三月号に掲載するというメールが来た。「新潮」と同じ号に出るの
はまずいのではないかと言ったら、構わないというので、そのままに
する。まあ、何やかや一度に出るのは景気がよくていいけど。ディス
ク・ジョッキー風にして間にところどころジャズソングを挿入したの
が実に効果的だと言われ、よかったと思う。丹羽君、YouTube
で聴いたのだろうか。
 昨夜はテアトロ・クチーナのクリスマス・ディナーに赴き、一足早
く夫婦でクリスマスを祝う。
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