午後二時に河出書房新社の吉田久恭が産經新聞の海老沢類を伴って
来宅。「誰にもわかるハイデガー」の紹介のための取材である。海老
沢君は久しぶり。三時には産経の取材が終って日経の中野稔がやって
くる。この人も久しぶり。産経も日経もカメラマンは女性だった。そ
れにしても女性のカメラマンというのはどうしてみんなこんなにカッ
コいいんだろう。吉田君が正面に座っているので、どうも同じことを
喋りにくくて困るのだが、これはいつものことである。気にせず喋る
ことにする。今日話したのは戦後民主主義のいやなところ、相撲にお
ける女性差別の問題、セクハラに関する民意というおかしな問題。そ
の他である。明日もまた二組取材がある。
日経のインタヴューが終る寸前、河出書房新社で文藝別冊を編集し
ている伊藤靖が来る。彼の用というのが文藝別冊「筒井康隆」という
のを出したいというものであるが、同種のものを出したいという希望
がいくつもあり、困ってしまう。筒井康隆についてという原稿を誰そ
れに依頼するわけだが、それがすべて借りとなっておれに跳ね返って
きて、オビやら解説やら書評やらを頼まれることになるのである。筒
井康隆特集という企画はこれまでに何度も断っているのだが、後を絶
たないのだ。有難いことなので文句を言ってはいかんのだが。
少女たちの災難が続く。若い男たち、みんな莫迦になっている。
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