トップへ戻る

偽文士日碌

十二月二十三日(日):1165-1166

 仕事が続いたので自分に休暇を与えるといういやらしいことをする
ことにした。勿論、世田文の筒井康隆展でいろいろ苦労させた光子を
慰労するつもりでもある。有馬温泉の「花結び」に行くのは何年ぶり
だろう。日記を読み返せばわかるのだが面倒だ。いつもの仲居さんに
逢えるかと思っていたが夕食の世話は別の若い人。湯に何度か浸かり
豪華な夕食に舌鼓。次の日の朝食で懐かしやあのベテランの仲居さん
に逢う。これが二十一日の金曜日。
 そして温泉から帰ってきた二十二日の土曜日の夜は早いめのクリス
マス祝いでテアトロ・クチーナへ。クリスマスの特別メニューは帆立
と海老のサラダにブロッコリーのピューレ。鱈とその白子と蕪のサフ
ラン風味のスープ。ココアを練り込んだ自家製キタッラに猪肉のラグ
ーソース。カリフラワーとチーズソースのリゾット。牧草牛のフィレ
肉のステーキにマルサラ酒のソース。ドライフルーツの入ったパネト
ーネのスフォルマート。光子は赤ワインでおれはターキーのライをハ
イボールで四杯。
 そして今日は京都の喜美子さんからのプレゼントで改進亭総本店の
洛北名産・猪肉が届く。夕食が楽しみではあるが、豚コレラは大丈夫
だろうな。
 岩波書店から「短篇小説講義」が増補版として久しぶりに復刊とな
る。おれの「繁栄の昭和」の講義を加えることにして書き始める。
ページ番号: 1165 1166

「次のページへ」や、「前のページへ」をクリックすると、ページがめくれます。