トップへ戻る

偽文士日碌

二月二十一日(木):1175-1176

 日本文藝家協会の高橋靖典から「ダークナイト・ミッドナイト」を
「文学2019」に収録させてほしいと言ってきた。変なものを載せ
るんだなあと思いながら、編集委員の顔ぶれを見てなるほどと納得。
ありがたく了承する。
「ニューシネマ『バブルの塔』」は四月七日発売の「新潮」に掲載さ
れることになった。平成最後の号である。深夜、矢野編集長からのメ
ールを読み、つくづく良き編集者を得た我が身の幸福を噛み締める。
真夜中の一時半まで読んでいたようだ。
 今日は二時に、この間徳間書店に入社した池田真依子が、上司の文
芸局長・加地真紀男と文芸編集長・野間裕樹を伴ってやってきた。池
田真依子は出版芸術社を退いたあと、しばらく文芸と無関係の出版社
にいたのだが、徳間の面接で入社したのだという。その面接をやった
のが加地真紀男であった。加地さんとは十年ほど前、テーマ別の短篇
集を出した時に日下三蔵との対談を纏めてもらっている。それが「筒
井康隆自作を語る」という本になっているのだが、真依ちゃんの面接
を終えた加地さんがデスクに戻ると「筒井康隆自作を語る」が届いて
いて、そこには真依ちゃんの名前も自分の名前も載っている。変な因
縁だなあと思ったらしい。徳間の話とは「バブリング創世記」の改版
を出す話で、今まで文庫未収録だった「上下左右」も収録しようとい
うことになった。おれは改版のあとがきを書くことになる。
ページ番号: 1175 1176

「次のページへ」や、「前のページへ」をクリックすると、ページがめくれます。