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偽文士日碌

十一月六日(水):1237-1238

 盟友・眉村卓、死去。先日豊田有恒と話題にしたばかりだった。長
いこと会っていなかったが、いざ死なれてみると悲しいやら寂しいや
ら。同い年なので星、小松、半村諸氏の時とはまた違う痛みに襲われ
た。デビュー前の切磋琢磨時代が懐かしい。「タック健在なりや」と
はもう言えなくなった。これでおれより歳上のSF作家は荒巻義雄と
石原藤夫だけになった。荒巻さんは元気だが、石原さんはどうしてい
るだろう。葬儀に行きたいが生憎東京への移動日。残念。
 流行語大賞とやら。「パプリカ」という歌で踊っていた。へえ。踊
りがあるんだ。「パプリカ」は普通名詞だから、「ウィークエンド・
シャッフル」というタイトルを盗られた時のような怒りはない。
 フォロワー数が跳ね上がっているので驚いてツイッターを見たら、
おれが徳井義実の才能を褒めたことに反応していた。無理あるまい。
皆バラエティに出ている彼だけ見て、本芸の狂気を知らない。信じら
れないルーズさではあるが、信じられない狂気への集中力なのだ。パ
ーソナリティ障害(おれの見るところでは自己愛型のパーソナリティ
障害だと思うが)だから、治るだろう。
 今日は「ビーバップ・ハイヒール」のロケで、タクシーでまず枚方
公園に行き、皆と合流。京阪電車に乗って祇園四条へ。人気者が大勢
なので大騒ぎになる。徳井君がいたらもっと凄かっただろうな。長楽
館を見学して収録が終る。タクシーで帰宅七時。
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