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偽文士日碌

十一月十四日(木):1239-1240

 一昨日は「老人の美学」の取材で、新潮社の阿部正孝が産經新聞の
花房壮をつれてきた。一時間余りの取材のあと、花房氏が録音したボ
イスレコーダーを忘れて帰ったので、すぐに彼の携帯に電話すると恐
縮しきりで取りにきた。
 集英社で文庫になるロジャー・パルバース「驚くべき日本語」の解
説を書き始める。内藤誠に紹介され早稲田の学食でロジャーに始めて
逢った時からもう五十年も経つことに驚く。今までの彼との長い長い
付き合いを思い返しながら書いていると、たちどころに十枚になって
しまった。
 今日は日下三蔵と早川書房の「SFマガジン」編集長・塩澤快浩と
編集部員・溝口力丸が来宅。来年の出版についていろいろと打合せ。
直近では「SFマガジン」創刊六十周年の記念号に二枚半書けという
ことなので、早速創刊号について書くことにする。各作家が自分の思
い入れの深い号について書くらしいが、創刊号について書けるのはお
れ以外にはあまりいない筈である。来年は「自作を語る」が文庫にな
り、現在入手できないものばかりを収録したエッセイ集が出る。さら
には対談集の企画もあり、日下三蔵は今月末、また別の出版社からの
二件の企画を持ち込んでくるらしい。
「観桜会」の話題で持ち切り。おれは昔、橋本総理に一度招待された
なあ。木暮実千代、園まり、同業者では早乙女貢が来ていた。
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