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偽文士日碌

一月二十二日(水):1249-1250

 昨夜は六時に夫婦でリストランテ・フィオーレへ。久し振りだ。若
い客で満杯だった。いつもの席。カメリエーレもソムリエも変わって
いた。料理は蕗の薹と蕾菜のフリット、菊芋のミネストラ、瞬間スモ
ークした鴨、ヤリイカの炙りに唐墨と木の芽和え、真鱈と海藻、菜の
花と百合根とトリュフのパッパルディッレ、蝦夷鹿にネズの実の塩を
つけて、苺のジェラートとピエモンテの伝統的なチョコレート・プリ
ンの「ボネ」。俺は例によってバーボンのハイボール、光子は白ワイ
ンだの赤ワインの濁り酒だの。帰りはまたオーナーシェフたちの見送
り。
 今日は四時に角川書店の岸本亜紀が上司の遠藤徹哉と「野性時代」
の柘植学をつれて来宅。「野性時代」の話というのは「二十歳」をテ
ーマにして何人かの作家に書かせ、競わせるというもの。面白いので
引き受けた。「偽文士日碌」は横槍が入って角川からの出版が不可能
となった。
 様子見で手元に置いていた「縁側の人」は「新潮」へ渡すこととす
る。
 大相撲は照ノ富士が今のところ十一戦全勝である。これは楽しみに
なってきた。御嶽海は阿炎に勝って七勝四敗。正代の十勝一敗も大し
たもんだ。
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