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偽文士日碌

五月五日(火):1273-1274

の食料品を買ってやろうと決め、大量に買い込む。それを列挙する。
菠薐草、蓮根、蚕豆、カット西瓜、真鯛切り身二枚、生雲丹、辛子明
太子、牛肉切落し、炭火焼ベーコンスライス、イギリスパン、柏餅漉
し餡、偕楽園弁当、皮付き牛蒡のクルミ和え、五目白和え、炭焼ブル
ーマウンテン、佐加の焼海苔、リアルオーガニック卵、大地牧場しぼ
り牛乳、冷凍のビーフガーリックライス、冷凍のうなぎ櫃まぶし、I
・W・ハーパー大瓶、ナムルのセット、出汁巻卵、油揚げ二枚、浅漬
け胡瓜、小結しらたき、冷し胡麻だれ稲庭うどん、以上合計二万三千
五百二十三円。みんなが大量に買っているものだから、行列がなかな
か前へ進まない。いらいらするものの、じぶんの番がきたら後の人が
やっぱりいらいらするのだから文句は言えない。ただ、ふだんは他所
で買っているらしい若い娘がこのスーパーでのマナーを知らず、鼻先
に割り込んだり後ろに人がいると知りながらいつまでも物色したりと
傍若無人に振舞うのでいささか腹が立った。
 結局は紙袋を両手に提げることになったが、片方が重く片方が軽い
ので途中何度も持ち替えねばならず、汗びっしょりになった。しかし
まあ、これくらいの運動はしなくちゃなあ。駝鳥の卵で作ったという
マスクをし、手には調理用の手袋をしているのでなおさら暑く、ふら
ふらになって帰宅する。帰ってから気がついたが、これで決して大量
の爆買いではない。忘れたものがいくつもあった。通常人間が食べる
食品の量というのは大変なものなのである。
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