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偽文士日碌

十二月三十一日(水):119-120

 今日からは医院も薬局も休みだから、体調には気をつけなければな
らない。
 昨日から伸輔一家が来ている。今朝は例年の如く恒司を家に残して
伸輔と智子さんが「重よし」までおせちを取りに行ってくれた。大晦
日の午前中に取りに行くという決まりになっているのだ。三段重ねの
重いおせちだから、おれや光子の手にはおえない。
 恒司はさっそく近くのキデイランドへつれていってもらい、怪獣の
人形二体を買ってもらってきた。最高の料亭、日本一大きな玩具店な
どが、数分歩いて行けるところにある。実に便利であり、ありがたい
ことだ。このあたりに住んでいる限りでは、また、東京、神戸間をし
ょっちゅう新幹線で往復している限りでは、不景気などどこの話かと
思う。マスコミはあまり不景気、不景気と言わない方がいい。せっか
く金を使おうとしている人たちが遠慮したり節約したりして、ますま
す不景気になる。こいつは確かなことなんですよあなた。困っている
人を取材するのはいいが、それを社会全体に敷衍しようとする意図が
あらわであり過ぎる。よくありません。
 夜は皆でテレビを見ながらの夕食となるが、「ドラえもんスペシャ
ル」というものをやっている局があり、ドラえもんの好きな恒司がチ
ャンネルを、なんと二時間半も独占してしまった。紅白歌合戦など、
おれは見たくないのだが、大人の見たい七時のニュースや他の番組が
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