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偽文士日碌

二月二十八日(月):443-444

 午後二時半、テレビ東京のスタッフが、ジャーマネ柳井や多くの機
材と一緒にどやどやと来宅。平山プロデューサーは手土産がわりだと
いうので相内優香をつれてきた。こんな手土産なら大歓迎である。ほ
かには焼菓子とバターケーキ。こちらはユーハイムのバウムクーヘン
や京都豆政の茶団子などでもてなす。
 スタッフは紫綬褒章やシュバリエ章など勲章の写真を撮り、パゾリ
ーニ賞や文化デザイン賞や日本SF大賞のトロフィーなどを撮り、ダ
イヤモンド・キャラクター賞の賞品のダイヤモンドを撮り、谷崎賞を
はじめとする、日本間に掛けてある各賞の賞状の写真を撮り、その他
書庫など家の中のあらゆるところを撮りまくった。
 そのあと書斎の机に向っていて振り向いたというポーズで取材を受
ける。なんで次つぎと違うジャンルに挑戦するのか、それまでの自分
を壊そうとするのはなぜかなど、多くの質問を受け、ながながと喋ら
される。そんなに長く喋ってもどうせ全部は放送できまいと思うのだ
が、番組の収録でも、どうせオンエアできまいと思えるお喋りをずい
ぶん撮るから、もしかすると出演者へのサービスのように思っている
のではあるまいか。
 四時半、一行はタクシー二台に分乗して帰っていく。優香ともこれ
でお別れであり、玄関先でしばし名残りを惜しんだのだった。
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