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偽文士日碌

一月二日(月):529-530

 ホテルで朝食はとらず、外へ出る。昨日とうってかわって猛烈な人
出である。大丸も今日が初日とあって、福袋の行列ができている。レ
ストラン街へ行ったが、まだ昼前だというのに、どの店も長蛇の列。
何か食べものを買おうというので地下へ行ったが、大混雑で気分が悪
くなる。センター街へ行って、やっとドンクに入ると三階が空いてい
てほっとひと息。だが、正午を過ぎ、すぐにいっぱいになる。光子が
ミックスサンド、おれがクラブハウスサンド。珈琲も旨い。
 ホテルに戻り、ホテルの裏にある「二等列車」という意味のブティ
ック「ドゥーズィエム・クラス」で光子が二点買物。
 六時、光子がファッションでお世話になっているVILLAのご一
家が来られて、メイン・ダイニングの個室で食事。ママとお嬢さんお
二人。お嬢さんは姉妹ともに美しく、妹さんの方はわが友人石坂春生
画伯のモデルを務めた人だ。ワインを飲むのは光子とお姉さんだけ。
おれはハイボール。オリエンタル・コースの料理ののち、全員が部屋
に来て談笑。男兄弟四人の家庭で育ったため、おれには女同士の会話
がまことに面白く、誰それの噂話に笑い転げて十時半となり、皆様お
帰り。
 またビールやハイボールを飲みながらテレビを見て、就寝は十二時
半。
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