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偽文士日碌

一月八日(水):727-728

 午後三時に講談社の人たち、文芸ピース出版部の須田美音と、「群
像」の嶋田哲也、原田博志、写真部の斉藤浩とその助手、動画担当の
金澤智康が来宅。この間来た山藤章二からのありがたい長文の手紙を
披露すると、須田美音は伊坂幸太郎から来たありがたい手紙を読んで
聞かせてくれる。写真の準備ができ、まず広間で上半身と立ち姿の写
真を撮ったあと、二階の書斎で机に向っている姿を撮られる。広間に
戻って、今度は須田美音のインタヴューで四台のカメラによる動画の
撮影となる。すべて「創作の極意と掟」の宣伝用だ。
 インタヴューは聞いていた嶋田原田両君によればとても面白かった
とのことで安心するが、ギャグをとばしてもテレビスタジオのように
スタッフ連中が笑ってくれるようなことがなく、みな笑いを堪えてい
るのでなんだか物足りない。
 刊行イベントの打合せとなる。おれの挨拶、質問へのお答え、そし
て朗読という順になるが、朗読は久しぶりで「鬼仏交替」をやること
にする。これをやるとふらふらになるから、お喋りをしたあと、いち
ばん最後にやらせてもらうことにしたのである。告知の方法をどうす
るかで皆がいろいろな案を出す。
 昨日、今日と喋り続けたためか咽喉が痛い。明日は医者に行こう。
こんなことで、朗読は大丈夫かいな。
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