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偽文士日碌

十二月二十八日(木):1089-1090

 年の瀬になって突然あたりの状況が変った。隣の空き地に家が建ち
はじめたのだ。あっという間に基礎ができ、根太板が張られ、一階の
骨組みができ、次の日は二階の骨組みができた。ははあ、二階建てか
と思っていたら、その次の日は三階の骨組みができた。我が家との間
は一メートルほどしか空いていないので、すごい圧迫感である。だい
たいが朝の九時前にはもう槌音が激しいのでゆっくり寝てはいられな
い。こんな急ピッチで、どんなものが建つのかも教えてくれないまま
に工事が行われるとは、もはや吃驚仰天である。
 そして今日だが、朝からまったく槌音がしない。もう今年はやらな
いのか。普通は今日が仕事納めなのだが。大屋根の梁もあがっていな
い。屋上になるのだろうか。それにしても高いなあ。東側の窓は陽光
が遮られて真っ暗である。
 貴乃花が理事解任の提案をされ、評議員が招集された。まだまだご
たごたしそうだが、マスコミにしろ相撲協会にしろ封建的ロマンが魅
力の相撲を民主主義で論じようというのは無理であろう。どちらがい
いとか悪いとかの問題ではない。見ているぶんにはなんだか歴史の転
換点に立っているようで面白いのだが。
 今年もあと三日、なんだかずいぶん変な年だったなあ。
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