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偽文士日碌

七月二十八日(水):1349-1350

 この歳でこんなに忙しくなるとは思わなかった。久しぶりに余暇が
できたので一年振りにネットを覗くと、なんと東京二期会が「メリー
・ウィドウ」をYouTubeで公開しているではないか。どうやら
コロナ禍の直前に公演したらしい。「フリン伝習録」を思い出しなが
ら全三幕を堪能する。腰越満美は今まで見た中で最も美しいハンナで
はなかろうか。あっ。無論、森麻季さんは別です。「ヴィリアの歌」
や「女、女、女」は何度聞いても名曲だなあと思う。第三幕の幕開け
でマキシムの女たちが踊りながら歌うマーチもよい。閉口するのは途
中で何度もコマーシャルが入ることだ。歌の途中で入ったりするのは
ひどい。
 ついでに「アイキヤントギヴユーエニシング・バットラヴ」を聞こ
うとしたら、スタイリストの曲が「キャントギヴユーエニシング」だ
ったことに気づく。最初に「アイ」がないことと、「バットラヴ」と
「バットマイラヴ」の違いだけだ。両方とも好きな曲なのに、今気づ
くなんてこともあるんだなあ。
「現代思想」の八月号が届く。「自由意志」という特集である。巻頭
の対談で青山拓央と岡ノ谷一夫が対談していた。青山拓央はたくおと
いうハンドルで221会議室にいて、「モナドの領域」を書いた時に
いろいろと助言してくれた哲学者である。今も大飯店にいるのかと思
い、スレッドを立ててみたところ、返事があった。やはり一週間に一
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