トップへ戻る

偽文士日碌

十二月二日(日):611-612

もし山梨方面に向かっていたらと思い、またしても幸運に感謝。それ
にしてもいろんなことのある旅だ。駐車場では団体らしい老年の男性
たちが「通行止めだってよ」と言いながら困っていた。
 京都へ近づくにつれ、まるで水墨画のような美しさで伊吹山が見え
てきた。黒丸PAでまた休憩。ここで姉妹は車のトランクの中の荷物
の整理をする。京都南のICで降り、京都駅へ。ここで新さん夫婦と
はお別れである。おれたち夫婦は新幹線に乗る。今夜の晩飯をどうし
ようかと話しあう。光子は家に戻り、飯を炊いてありあわせのもので
食べようというが、おれはてっさとこのわたで一杯飲ましてくれと言
い、やはりいつも通りANAクラウンプラザへ行き、たん熊に入る。
いつもの森伊蔵を飲み、光子は冷酒。望み通りの料理にありつけた。
光子のとったスッポンの丸鍋にも手を出す。
 そのあとホテル一階のバーへ行き、おれは取り置きのボトルのバー
ボン、光子はワイン。チーズの盛合せ。そして煙草を二本喫う。たん
熊も他のレストランも、だいぶ以前から禁煙なので、いつも食事のあ
とはここへ来るのである。ホテル前のタクシーで垂水の家に帰る。
 面白くもおっかない旅が終った。
ページ番号: 611 612

「次のページへ」や、「前のページへ」をクリックすると、ページがめくれます。