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偽文士日碌

九月十四日(日):791-792

 谷崎賞の選評を書き、「私の好きな谷崎賞受賞作品」として辻原登
「遊動亭円木」のことを書き、「中央公論」吉田大作に発送。「稲葉
真弓追悼」を書いて「群像」に発送。一昨日と昨日は、今日朗読する
「ペニスに命中」の稽古をしたので咽喉が痛い。一時間の長丁場であ
る。本番は大丈夫か。昨日は文藝春秋の田中光子が、明日世田谷文学
館で売るための、署名落款した「壊れかた指南」の文庫本百冊、四六
判十冊を取りに来た。
 今日は四時に迎えの国際タクシーで世田谷文学館へ。この前は思い
がけず一時間以上かかってしまったのだが、今日はなんと三十分もか
からずに到着。演壇を点検してから三階の控室へ。控室は館長室だっ
た。菅野館長は今日はお休みとのこと。田中光子、郡司珠子たちが来
てくれたので時間がつぶせた。しばらく集中力を高めてから、六時、
一階ロビーへ。百五十席を二百五十席に増やしたとやらだが、ぎっし
りの満杯。簡単に挨拶してから早速「ペニスに命中」を朗読。一時間
の長丁場で、レロり二回、噛んだのが一回、読み間違い一回。まずま
ずの出来で、みなよく笑ってくれた。終ったのが七時。へとへとだ。
控室に戻ると楠瀬啓之、池田真依子、星マリナはじめ次つぎに人が来
て、感想を聞かされたり写真を撮られたり。学芸部長の生田良秋と学
芸主査の中垣理子はよく世話をしてくれた。感謝。感謝。タクシーで
帰宅七時四十分頃。ステーキの夕食。疲れたので十一時就寝。
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