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偽文士日碌

二月四日(水):139-140

 朝、書斎にいっぱい珈琲豆が落ちているので光子に聞くと、昨夜の
豆撒き、豆がなかったので珈琲豆を撒いたとのこと。なんてことをす
るのか。
 プリンターのカラー・インクが切れたので買いに行く。
 キャット・ストリートを渋谷までぶらぶら歩いて、ビックカメラに
入る。あいかわらず品物の種類が多いのでまごつき、結局店員に聞い
て、インクとプリント用紙を買い込み、また同じ道を歩いて帰る。
 ホームレスがいて、遊歩道の植込みの中に捨てられているペットボ
トルを拾っては、中味が何だろうとおかまいなしに自分のペットボト
ルに移し集めていた。この不況で、のどが乾くのだろうなあと思う。
 四時半、角川書店の新名新が懸案の契約の件で来宅。
 五時過ぎ、迎えのハイヤーが来たので、新名氏も同乗し、神田小川
町の全電通ホールへ向かう。読売新聞社の活字文化推進会議が主催す
る「新! 読書生活」というトーク・ショーがあり、角川書店も協賛
しているので新名氏は招待状を持っているのだ。読売の人たちに出迎
えられて控室へ行き、久しぶりに海堂尊と会う。以前「ビーバップ」
に出てもらって、医療制度について話してもらったので面識はあるの
だ。わがジャーマネ柳井も来ていた。
 控室にはわが著書が積まれていて、書名落款をさせられる。新名氏
が手伝ってくれる。彼にはもう三十年も前から何度もサイン会につき
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