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偽文士日碌

二月二十七日(木):745-746

 午後三時、ホリプロ柳内が来て諸事打合せ。
 午後五時、講談社・須田美音がハイヤーで迎えに来て講談社へ。先
日来て下見したばかりのトークイベント会場へ。ロビーには「創作の
極意と掟」の他、おれの提供した書籍や色紙がずらりと並んで売る準
備がなされている。控室に入り、さまざまな役割の人たちと何やかや
打合せをする。ヘビースモーカーの社長が挨拶にやってきて、灰皿を
見るなり一服つける。これから他に用件があるから出席できないと断
って出て行ったが、行った先が禁煙ならどうするのだろう。美音ちゃ
んの司会で定刻の六時半に開始。呼ばれて、廊下の曲り角のような会
場のコーナーにある演壇へ。「どっちを見て話せばいいのかな。予備
の首が必要だが」などと言って喋りはじめる。質問のコーナーは美音
ちゃんの読み上げる質問におれが答える形で進行。十問ほどに答えた
あと、「鬼仏交替」の朗読に入る。これをやるとへとへとになってし
まうのだが、何とかやり遂せた。しばらく控室で呼吸を整えたあと、
懇親会会場へ。おれのためにターキーのハイボールが用意され、顔見
知りの人と話し、大勢の人から名刺を戴いたが、とてもここへは書き
切れない。書店員さんと親しく話しあうのは初めての体験だ。疲れ切
って九時前に控室へ退出。書籍は完売。ターキーを飲みながら講談社
の身内の人たち四人だけと歓談する。酔ってきたため元気を取戻し、
何やかやと喋る。十時退出。来た時のハイヤーで十時半帰宅。
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