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偽文士日碌

十月十七日(金):79-80

 皆がこのブログを読んでいるので驚いた。ここへ書いたのと同じこ
とを喋らぬようにしなければいかんな。いや何。谷崎賞受賞パーティ
でのことである。
 受賞作についてのスピーチをしろということで、五時、ハイヤーが
迎えに来る。パレスホテルの関係者控室に入るとすでに知った顔がた
くさん。初対面の読売新聞社長の老川氏にナベツネさんのことを訊く
と、彼は今夜は巨人軍の祝賀会の方へ行っているとのこと。
 六時に授賞式が始まり、まず文芸賞選考委員の渡辺淳一がスピーチ
をし、次が受賞者ねじめ正一の挨拶、そのあと、ねじめ正一の友人だ
とかで長島茂雄の祝いの声が流れる。「受賞作は読んでいないのです
が」に、皆が笑う。次いでおれのスピーチ。井上ひさしが欠席なのを
いいことに、彼をサカナにして思惑通りに笑いが取れたし、あと、皆
が「いいスピーチだった」と言ってくれたので肩の荷がおりる。次い
で受賞者桐野夏生の挨拶、写真撮影で式が終り、パーティとなる。今
回は桐野さん関係のエンタメ系編集者やねじめ氏関係の現代詩の人た
ちで、いつもより華やかである。
 久しぶりの人にたくさん会う。澁澤龍彦未亡人の龍子さん、「海」
の編集長だった宮田毬栄さん、その他、昔担当だった懐かしい出版編
集者諸氏。
 パーティ会場が今回から禁煙になっていたので驚く。「新潮」編集
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