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偽文士日碌

三月一日(日):151-152

った。
 まず一時に、原宿の自宅へディレクターがやって来て打合せ。やが
てカメラマン他のスタッフがやってきてセッティング。メイクさんま
でやってきて、和室でメイクしてもらう。そして二時五十分、わいわ
いがやがやと出演者全員がやってきて、ついにわが家は三十名以上の
満杯となる。まず囲炉裏のまわりに腰をおろした全員が広間を眺めて
何やかやとあげつらう部分を収録。次いで二階の、伸輔の絵を展示し
ているギャラリーを通り、全員が狭い書斎へ入り、本棚を見て何やか
やとあげつらい、おれが推薦する太宰治「人間失格」を棚から取り出
すまでを収録。ふたたび広間に戻って囲炉裏のまわりに腰をおろした
全員に「人間失格」という作品についておれが語る部分、その他何や
かやを収録。
 松丸アナがおれについての情報をいろいろと披瀝する部分があり、
これはすぐ横でやられたので実にはずかしかった。自分のことを目の
前で話されるというのはまことに具合の悪いことであり、ずいぶん以
前このブログに書いた相内優香がタイプであることも、ご本人を目の
前にして明かされてしまった。
 ちょうど喜美子さんが京都・豆政から大量に団子を送ってきてくれ
ていたので、これを全員に振舞う。みな、さすがにいつもよりおとな
しく、三村君、矢口嬢などは借りてきた猫のようだった。収録は四時
過ぎに終了。
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