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偽文士日碌

五月二十日(水):181-182

い世界史」に次いで三回目の出演である。視聴率もなかなかいいらし
い。今回はブリューゲル、ベラスケス、ベックリンなどの怖い絵をや
る。カメラマンがおれを狙っているのが見える。
 一回目が盛りあがったため、時間をずいぶんオーバーして終り、大
上さんたちは帰る。着物に着替え、次の収録。スタッフのひとりがお
れの羽織に興味を示し、「その羽織の生地は何ですか」と訊ねる。夏
用の絽の羽織を知らぬらしいので教えてやる。
 次の回は「京都のミステリー案内」でゲストは山口敏太郎。これも
評判がよくて四回目である。終了は七時二十分。帰宅は八時過ぎ。
 新型インフルエンザが新たに滋賀でも確認されたらしい。計二百三
十六人になったとか。テレビで見ると、東京でも確認されたようだ。
いささか不謹慎なことを言えば、神戸、大阪の人は少しほっとしたの
ではあるまいか。「神戸の人は東京へ来ないでくれ」など、神戸差別
みたいな傾向になってきていたからだ。おれはさいわい、テレビ東京
の収録がだいぶ先なので、しばらくは上京しなくてすむ。
 心配は月末のダービーだ。すでに予約してあり、それまでに鎮静化
すればよいが、もしかすると欠席することになるかもしれない。その
場合、石川喬司に断りの電話を入れなければならないが、馬のことし
か頭にない石川さんのことだ。「馬には豚インフルは感染しないから
大丈夫ですよ」などと言うかもしれないな。
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