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偽文士日碌

十月十三日(火):237-238

ディアの話題となって盛りあがる。中村満がいろいろなアイディアを
提案する。入場料は昨年と同じ、前売四千五百円、当日四千八百円に
決定されていた。
 この店には時おり実に旨いタイ・ワインが入るのだが、滅多に飲め
ない。今日は光子が三本予約しておいてくれた。おれはワインが苦手
なので皆に振舞う。みな旨い旨いと言ってくれる。ただし山下氏は車
で来たので飲めない。おれはいつものカクテル、スターダストなど。
 カメラマン、記者、編集者が帰っていくと、打合せが本格化した。
入場者数と舞台の大きさの兼ねあいというものがあり、三百人なら舞
台は広く使えるが、四百人だと狭くてピアノを置くといっぱいになっ
てしまう。中をとって三百五十人ということで決定。三日間で千五十
人ということになる。昨年の実績があるので、今回はおれも「そんな
に入るのか」という不安はない。
 朝倉摂さんが、なんとおれの顔を描いてくださることとなり、それ
がプログラムの表紙になるらしい。ありがたいことである。他、いろ
いろな事項が決定するが、これは当日のお楽しみであろう。
 最後は雑談となる。昨年の打上げでは作家I氏が槍玉にあがって、
全員腹をかかえたのだが、今夜は作家K氏の話となって、またまた大
いに盛りあがる。
 帰途、山下氏と村松君は駐車場に向かったが、あとの全員はおれを
家の前まで送ってくれた。こんなに大事にされるおれは、実にしあわ
せな男である。
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