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偽文士日碌

二月十九日(金):277-278

「アホの壁」発売されてすぐ、再版となる。「バカの壁」と並べて売
っている書店もあったらしい。
 藤田まこと死す。ひとつ歳下だ。一緒に紫綬褒章を貰った時、わざ
わざおれの席までやってきて、賞に関する馬鹿な話を聞かせてくれ、
夫婦ふた組で談笑したりもした。いい役者だった。
 朗読会初日、上山君の車で光子と劇場へ。舞台は少し張出し、客席
も一列前に増える。場立ちと打合せ。ロビーには五店鋪が並び、わが
書籍、山下氏関連書籍、CD、グッズなどが販売される。お祝の花環
が十本以上立ち並んでいる。楽屋に朝倉摂さんがお見えになったので
「アホの壁」を贈呈。朝倉さんの舞台装置、今回は「竹」である。竹
は大好きで家の周囲にも竹を植えているし、おれの楽屋暖簾も竹だ。
 七時開演。上山「陰悩録」大受け。山下氏ソロのあと、「昔はよか
ったなあ」を演る。第二部の最初に裃姿の上山君による口上があり、
グレードアップした「組曲・筒井康隆全作品」の演奏と映像。「関節
話法」は途中で咳が出たり鼻水が出たりしたものの、なんとか無事に
こなす。野際館長が「旨くなってる」と言ってくれたので安心する。
 本日の来賓、内田春菊さん、大江健三郎さん、石川喬司さん、京極
夏彦さん、白石加代子さん、鴨下信一さん、その他楽屋にはお見えに
ならなかった方も何人か。勿論わが会議室の面面、出版社、新聞社、
テレビ局関係者も大勢。
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