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偽文士日碌

二月四日(水):851-852

 滝口彰が文字化けしたメールをグーグルのサービスで見られるよう
に設定する方法を教えてくれたので、神戸でもすべて読めるようにな
った。やれやれである。ここ三日ほどは支払調書の整理に追われる。
 今日のビーバップ、二本目は二回目となる「弔辞」で、またしても
高平哲郎。最初に昨年物故した有名人の名がずらずらと出て、それぞ
れが親しかった人をあげるのだが、おれは知った人のあまりの多さに
憮然とする。順に名をあげると、蟹江敬三(新橋演舞場で一ヶ月間公
演した「冬の運動会」で共演)、渡辺淳一、林隆三(テレビドラマの
「最後の喫煙者」で共演)、斉藤晴彦(わが「断筆祭」などで、何度
か「トルコ行進曲」を聞かされた)、高倉健は「わたしのグランパ」
への出演を依頼して断られ、菅原文太に頼んだのだが、これは結果的
によかった。だがおれにとっていちばんの打撃はなんといっても義弟
岡本新の死去であったろう。今年になってからがまた多い。陳舜臣、
平井和正、河野多恵子と三人が相次いで亡くなっている。これでおれ
より年上の有名な作家はわずか十五人となった。
 余興でチュートリアルの徳井君が相方・福田君への弔辞を読む。こ
れがとんでもなくズレた弔辞で絶品。最後におれがひと言、「高平さ
んは本来お笑いの演出家であり評論家であって、弔辞の評論家ではな
い。ご本人も不本意だと言っているので、次は是非お笑いについての
回にお招きしたい」
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